味噌汁の対流

 味噌汁の味噌がもやもやと底からわき上がっている感じがします。この流れのきっかけは、温かい味噌汁が、表面から冷えることです。表面の温度が下がると、体積が小さくなります。温めると体積が増えるのと逆ですね。もう少しきちんとした表現をすると、味噌汁表面部分の密度が大きくなります。

 密度が大きくなると、沈みます。ここから流体の性質ですが、味噌汁表面が沈むと、沈む先にある味噌汁はどこかへ移動しなければなりません。また逆に、味噌汁表面が沈むと、表面に空間ができるわけではないので、どこからか味噌汁がやってこなければなりません。


 結果的に底の方から味噌汁が表面にやってきます。その様子が味噌の色で見やすくなっているのです。

 これら一連の動きが対流です。しばらくこの現象は続きますが味噌汁の温度が下がり、室温に近くなるとおさまります。